「みんなの図書館」1999年5月号掲載原稿


 最新の公共図書館ホームページのアクセシビリティに関しては、1999年10月17日に開催された、千葉県の公共図書館障害者サービス研修会での講演資料「公共図書館におけるインターネット活用と視覚障害者に対するアクセシビリティを考える」をご参照ください。

目次

  1. はじめに
  2. 視覚障害者のパソコン利用
  3. 電子媒体へのアクセス
  4. インターネットの利用
  5. ホームページ作成上の考慮点
  6. 視覚障害者から見た公共図書館Web OPACの現状と問題点
  7. 公共図書館における視覚障害者に対するサービス
  8. 公共図書館サービスの今後に望むこと
  9. おわりに
  10. 参考・引用文献
  11. 用語注

    1.はじめに

 近年のパソコン普及と公共図書館における情報機器の導入は晴眼者のみならず私たち視覚障害者にとっても大きなことである。特にパソコン画面を音声化・点字化・拡大表示化するソフトを用いることにより、私たち視覚障害者も晴眼者と同じように情報を共有することができる。1)電子資料においてもテキストデータなどを利用すれば、視覚障害者にも利用が可能であり、さらにCD−ROM媒体資料にもアクセス可能である。
 最近、視覚障害者の間でもインターネットの普及がめざましく、新聞記事・雑誌記事などの各種オンライン情報へのアクセスが可能となった。2)また、公共図書館がホームページを開設している自治体では、自分の住んでいる図書館の情報を得たり、OPACによる蔵書検索が可能である。3) 4)筆者は、昨年から公共図書館のWeb OPACを調査し、視覚障害者の利用しやすい蔵書検索について検討した。5)以下、本稿では、公共図書館を中心に視覚障害者のパソコン利用、電子媒体へのアクセス、インターネットの利用(特にWeb OPAC1”)の現状と問題点について報告する。


    2.視覚障害者のパソコン利用

 公共図書館においても視覚障害者用パソコンの導入例が少数あるが、まだ、サービス側の理解がなく、普及をみていないのが現状である。そこで、今後、多くの公共図書館がこのようなシステム導入の参考となるよう、まず、ここでは、視覚障害者のパソコン利用を紹介する。6) 7) 8) 9) 10)
 視覚障害者のパソコン利用には、
 (1)パソコン画面の音声化を行う画面音声化ソフトの利用
 (2)パソコン画面の情報を1行分点字で表示する装置である点字ピンディスプレイの利用
 (3)弱視の人は画面情報を拡大する画面拡大ソフトの利用
 がある。
 最近、WindowsなどGUI2”が普及し、視覚障害者の中でもGUIへのアクセスが課題となっている。DOS3”上のスクリーンリーダー4”はキャラクターベース5”で動作しているため、視覚障害者には効率的に利用できた。しかし、Windowsのような多くの情報を表示するものは視覚障害者には使いにくい。
 DOSの音声化としてはVDM100(アクセステクノロジー)やグラスルーツ(アメディア)が有名であり、これらのソフトは、画面の情報を音声と点字ピンディスプレイ表示で確認することができる。11) 12)Windowsの画面音声化ソフトとしては95Reader(システムソリューションセンターとちぎ)やPC−Talker(高知システム開発)やVDM100W(アクセステクノロジー)が有名であるが、これらは現状では音声のみの対応で、点字ピンディスプレイ表示には対応していない。13) 14) 15)最近では、Windowsを利用する視覚障害者もかなり増えているが、手軽さや利用のしやすさからDOS用の音声化ソフトを利用している人も多い。暫くの間は視覚障害者の世界ではDOSとWindowsを使い分けることが必要であると考える。
 一部を除き基本的にはDOSでもWindowsでも同じようなことができる。以下、視覚障害者がパソコンでなにができるかを列挙する。
 (1)ワープロ
 (2)表計算
 (3)CD−ROMや電子ブックの検索
 (4)OCR(工学的文字読み取り装置)による活字図書の自動朗読
 (5)パソコン通信やインターネットの利用
 (6)テキストデータや点字データの利用
 これらの公共図書館への導入については7.で述べる。


    3.電子媒体へのアクセス

 最近、電子媒体も増え、フルテキスト形式であれば、視覚障害者にも十分利用が可能である。雑誌や本のテキストデータやCD−ROMや電子ブック、インターネット上の電子データなどは音声や点字ピンディスプレイを用いることにより利用可能である。16)公共図書館においても視覚障害者にこのようなサービスの提供が今後望まれるところである。
 電子出版も増え、書店やインターネット上にもこのようなものが多くある。しかし、これが全て視覚障害者に利用できるものではない。
 まず、データがテキストであるか画像であるかが大きな問題である。テキストであれば、音声などで利用可能であるが、画像情報を音声で確認できるソフトはない。従って視覚障害者の利用にはテキストの形式での提供が必須である。
 さらに、最近では、PDF6”や独自の閲覧用ソフトでの利用を前提とした電子媒体が多い。PDFの場合、テキストで記述されていれば、テキストへの変換ツールを用いることにより利用が可能である。17)しかし、PDFであっても画像データを保存したのでは、視覚障害者には全く利用不可能である。また、独自の閲覧ソフトも視覚障害者の利用を考慮に入れてなく、このような媒体が増えることは視覚障害者にとっては望ましくないことである。
 閲覧用ソフトの音声化の実現も望まれるところであるが、現状ではテキストベースでの電子データの提供は視覚障害者の情報環境改善に大きく貢献できる。


    4.インターネットの利用

 視覚障害者のインターネット利用については、既に多くの方の文献があるので、そちらを参照していただき、ここでは、現状について簡単に紹介する。18) 19) 20)
 視覚障害者のインターネット利用は、視覚障害者用に特別に開発された閲覧ソフトの利用が中心である。これを利用することにより、ホームページの閲覧はもちろんのこと、公共図書館の蔵書検索なども利用可能である。
 音声で利用できる閲覧ソフトはDOSやUNIX7”上で動作するキャラクタベースのものとWindows上で動作するGUI読み上げソフトがある。
 具体的に列挙すれば、
 1.テキストブラウザ8”
 (1)LYNX 21)
 (2)LOUK(渡辺誠) 22)
 (3)VoiceNET(潟Vステムクリエイト) 23)
 (4)VEGA(潟Aメディア) 24)
 (5)BiglobeやAsahi Netなどのパソコン通信系テキスト表示サービス 25)
 (6)福島盲学校や山梨大学などが提供するリンクスメールサービス 26)
 2.Windows用ブラウザ
 (1)ホームページ・リーダー(鞄本IBM) 27)
 (2)眼の助(がんのすけ)(兜x士通東北海道システムエンジニアリング) 28)
 (3)VoiceExplorer98(大阪府立盲学校情報処理科横田陽) 29)
 (4)ボイスサーフィン(潟Aメディア) 30)
 このうち、現在最も利用されているのが、ホームページ・リーダー(以下HPR)である。OPACの現状と問題点を明らかにするため、ここでは、まずHPRの特徴を紹介しておく。
 HPRは、Windows98/95環境下でNetscape Navigatorとともに稼動するホームページ読み上げソフトである。HPRの最大の特徴は、キーボード上のテンキーと音声出力だけで容易にネットサーフィンができることだ。晴眼者もマウスを利用し視覚障害者同様、インターネットの情報を音声で確認できる。音声出力には、IBMのProTalker97を利用する。その他、
 (A)早送り再生と文字検索機能の充実
 (B)Web検索、ホーム入力とメールの送信が可能
 (C)Windowsの利点を生かしマルチタスクでのネットサーフィンが可能
 などの特徴を上げることができる。
 その他のソフトも同様の機能を持っているが、いろいろと制約のあるものもある。


    5.ホームページ作成上の考慮点

 上記のソフトを視覚障害者が利用するためにはホームページ作成側が以下のような配慮を行うことが必要である。これは、既に、鞄本IBMのバリアフリーの扉やW3C(World Wide Web Consortium)のWAI(Web Accessibility Initiative)ガイドラインにも記述されており、HTML4.0の機能として位置づけられているが、現状ではブラウザ側やページ作成側がほとんど対応していない。31) 32) 33)
 (1)各ページの先頭には必ずタイトルを入力する。
 (2)画像のみのハイパーリンクにはコメント(ALT)を付ける。また、リンク以外の画像にも簡単なコメントを付ける。
 (3)イメージマップ9”はクライアントサイドイメージマップを利用し、サーバーサイドイメージマップは使わない。
 (4)FRAME(フレーム)10”を使う場合、FRAMEを表示できないブラウザを考慮し、NOFRAMESタグで、それぞれのページを独立して開けるよう記述をする。
 (5)音声で読むことを考慮し、文中に強制改行を入れず、ブラウザ側の表示に任せる。また、単語内にはスペースを入れない。
 (6)プラグイン11”・オーディオデータについては、Wave12”ファイルの場合は音声合成とぶつかってしまい、そのページでの音声出力ができなくなってしまうので、バックグラウンド音楽を流し続ける場合は繰り返して流れないようにするかMIDIファイル13”を使用する。
 (7)Java Script14”は音声で利用困難であるので、重要な情報はできるだけテキストで記述する。特にフォーム入力の検索実行ボタンがJava Scriptで書かれていることが多いので、これは絶対テキストで記述するようにする。


    6.視覚障害者から見た公共図書館Web OPACの現状と問題点

 公共図書館のホームページ提供は年々増加し、Web OPACだけでも都道府県で14、市立で12、町村立で2(1999年2月現在)が行われている。筆者は昨年9月から本年2月にかけて、これらのOPACを視覚障害者の立場を中心に分析した。前述の考慮点からの評価では(2)(3)(4)(7)について配慮していない公共図書館が多くあった。
 (1)画像のみのハイパーリンクにコメントがあるか
 画像リンクには簡単な説明を付けることが必要である。もし、説明がないと図1(三重県立図書館標準検索画面の例・図省略)のように音声では読み上げられる。Netscape Navigator 4.50とHPRの画面を比べてみれば分かるが、画像で書かれている部分はHPRではリンク先のURL15”を読み上げてしまう。これに対してHTML16”ではALTタグ17”に続けてリンク先を"ご利用案内"のように記述することが必要である。各図書館ホームページトップと検索画面を調査したところ、画像リンクにコメントの付けてない図書館は、28館中17館(香川県立図書館島根県立図書館富山県立図書館福岡県立図書館三重県立図書館山梨県立図書館岡山県総合文化センター群馬県立図書館横浜市立図書館新潟市立図書館大垣市立図書館恵那市図書館沼津市立図書館鈴鹿市立図書館飯塚市立図書館北九州市立図書館富山県大沢野町立図書館)であった。
 (2)イメージマップは正しく使用されているか
 クライアントサイド・イメージマップはリンク情報があるので、音声でも利用可能であるが、画像データにはコメントが必要である。上記同様調査したところ4館(岡山県総合文化センター沼津市立図書館花巻市図書館横浜市立図書館)がクライアントサイド・イメージマップを利用しており、画像にコメントがなかった。これらのページはHPRではマップに続けてリンク先のURLを読み上げてしまう。(図2沼津市立図書館の例・図省略)
 (3)FRAMEに代替手段があるか
 FRAMEについては、<NOFRAMES>でそれぞれのページを独立して開けるよう記述をする。ほとんどのFRAMEにはこの配慮がなく、現状では図3(群馬県立図書館ホームページの例・図省略)のようにHPRでは読み上げられる。FRAMEを使っている公共図書館は9館(茨城県立図書館奈良県図書館福岡県立図書館岡山県総合文化センター群馬県立図書館新潟市立図書館恵那市図書館沼津市立図書館北九州市立図書館)であった。これに対して代替手段を講じていたのは、奈良県図書館岡山県総合文化センターの2館のみであった。
 (4)検索ボタンはJAVA Scriptで書かない
 JAVA Scriptについては、ボイスエクスプローラ98を除き、視覚障害者用ソフトでは使うことができない。特に、図4(岡山県総合文化センターの例・図省略)のように検索ボタンだけJAVA Scriptで記述しているページがあり、せっかく入力しても視覚障害者が検索や送信ボタンを押すことができない。これに対しては、検索や送信などのリンクは全てJAVA Scriptの記述を止め、HTMLで記述する。検索ボタンをJAVA Scriptで記述していたのは3館(茨城県立図書館岡山県総合文化センター横浜市立図書館)であった。
 (5)その他
 検索画面に関しては、図書館員などが使う複雑な条件を指定できるページと初心者でも利用できる簡略な検索ページが必要である。簡略ページに関しては、書名・著者名・出版者名からだけの検索で十分で、条件指定も簡略で分かりやすい方が望ましい。検索実行ボタンや条件クリアボタンは、簡略ページの場合はページの最初に設けるだけでよいが、複雑な画面では、ページの最初と最後に必要である。ページの中央に検索実行ボタンがあるページも数館あったが、これは音声では利用しにくい。
 検索一覧画面は、書名・著者名・出版者名・出版年程度で十分である。また、詳細画面で貸出状況や所蔵・予約の表示は大変便利であるが、これを色で表示したり、識別マークで表示すると音声で利用しにくい。テキストで「貸出中」や「所蔵・貸出可」などと記述することが必要である。また、詳細画面で図書の解題を乗せている館もあったが、表紙の確認できない視覚障害者にとっては大変重要な情報である。
 既に、岐阜県などのように点字・録音資料の検索が可能なところもあり、今後、公共図書館の障害者サービス資料がインターネットで検索できるようになることも大変意義のあることと思う。


    7.公共図書館における視覚障害者に対するサービス


 (1)点字資料の電子化と点字情報ネットワークの利用
 10年以上前から始まったパソコン点訳もようやくWindows用ソフトが登場し、互換性の問題も改善されてきている。今年フリーソフトとして提供を開始したWINBES99(日本IBM)や既にフリーで提供されているWINBは点訳作業の軽減に貢献している。34) 35)特に首都圏の公共図書館ではパソコン点訳を積極的に取り入れており、今後地方の公共図書館でもサービスが進むことが期待される。
 また、1988年にパソコン通信点訳ネットワークとしてスタートした「てんやく広場」(現「ないーぶねっと」)も昨年からは全国視覚障害者情報提供施設協議会(全視情協)の参加に入り、25,000件の電子化された点訳データの蓄積と点字図書・録音図書全国総合目録(AB01)の提供が行われている。36)公共図書館では、都立中央・都立多摩・岐阜県・大阪府の都県立図書館、全国11市立図書館がこのネットワークを利用しており、自館の障害者サービスに利用している。このネットワークは自館では作成困難な点訳図書をネットワーク上で利用できることが大きな特徴であり、今後多くの公共図書館が参加することによりさらにデジタル化された点字データの普及が進むと期待する。2000年には、現在のパソコン通信方式のサービスからインターネット方式のサービスに転換する予定であり、今後の視覚障害者サービスには必須のネットワークである。
 (2)デジタル録音図書資料の利用
 1997年のIFLAコペンハーゲン大会で、DAISY18”がデジタル録音資料製作システムの国際標準として決定された。37) 38) 39) 40)昨年10月からはデジタル読書機「プレクストーク」が正式に発売され、各点字図書館・ボランティア団体がDAISYによる録音図書の製作を本格的に開始した。DAISY形式の録音図書の特徴は、検索機能・ジャンプ機能・見出しごとの拾い読み機能が充実していることである。1枚のCDに50時間の録音が可能で、これまでのカセットテープによる録音図書制作に変わるシステムとして注目される。公共図書館では、まだ録音資料のデジタル化に着手しているところはほとんどないが、今後、パソコンを利用したデジタル録音図書制作の普及が最大の課題であるといえよう。
 (3)CD−ROMの利用
 CD−ROMの中でもとりわけ、公共図書館では辞書や百科事典の利用が不可欠である。「広辞苑」「大辞林」「最新医学大辞典」などのCD−ROMはパソコンの音声化ソフトで利用可能である。また、平凡社の「世界大百科」や小学館「日本大百科」なども95Reader上で利用可能である。最近は音声化ソフトで利用不可能なCD−ROMもあるので、購入前にそれらの確認を行うことが必要である。また、各図書館が自館の蔵書目録をCD−ROM化しているところも多くあるが、これも視覚障害者が自ら利用できることは重要である。そのためにも、職員による利用者指導と機器整備が望まれるところである。
 (4)OCRの活用
 3年前から視覚障害者が利用できる安価な活字OCR読み上げソフトが実用化されている。公共図書館でもヨメール(アメディア)やよみとも(タウ技研)の導入が進み、視覚障害者が独力で公共図書館の蔵書へのアクセスが可能となった。41) 42)認識制度や音声での朗読も比較的明瞭であるが、印刷の不鮮明なものや複雑な段組などのされている図書の利用は困難である。今後、全ての公共図書館でこのようなシステムの導入を行い、視覚障害者が独力で公共図書館の蔵書へのアクセスを可能にすることが重要である。また、これらのシステムを利用し、蔵書のデジタル化を実現し、視覚障害者が館内閲覧用パソコンで利用できることやそれらの資料の貸出ができるようにすることが重要である。
 (5)パソコン通信やインターネットの活用
 既に、インターネットについては述べたが、パソコン通信も図書館での障害者サービスに利用することが重要である。音声化ソフトでパソコン通信上の新聞・雑誌記事などのデータベースの利用はテキストで保存でき、後で利用が便利なので、重要なサービスの一つである。さらに、公共図書館の蔵書検索もWebだけでなく、パソコン通信のようにコマンド方式で利用できるものも設けることが必要である。対話形式の方が視覚障害者の場合、利用しやすい場合があるからである。

    8.公共図書館サービスの今後に望むこと

 電子メディアの進歩は今後の公共図書館サービスを大きく変革させる原動力である。視覚障害者を含め、これらのサービスを全ての住民が均等に受けられるようになることが望まれる。そのためには、
 (1)公共図書館に全ての人が利用可能な機器の導入、特に障害者用ではなく全ての人の利用可能なバリアフリーなシステムの導入が必要である。
 (2)また、それに加えて視覚障害者に必要な機器の整備が重要である。音声で利用可能なパソコンの導入を多くの公共図書館が行うことが今後必要である。
 (3)さらに、それらの機器に精通した職員の派遣と職員研修が必要である。視覚障害者を公共図書館職員として採用し、視覚障害者利用者へのコンピュータ利用指導や各種電子メディアへのアクセス指導が必要と思う。43)
 (4)障害者サービス担当者のみならず、全ての図書館職員が視覚障害者の情報アクセスを理解し、だれもが視覚障害者利用者に対応できることも重要である。


    9.おわりに

 今回は、著作権に関しては紹介することができなかった。視覚障害者資料とはいえ、電子メディアの著作権は、重要な問題である。特に、インターネットでの資料提供は、点字・録音・テキストとわず有線送信権を含んだ著作権問題がある。これらの問題を早期にクリアし、今後、電子メディアによるサービスが普及していくことを期待したい。
(杉田正幸:筑波技術短期大学情報処理学科3年)


    参考・引用文献

 1.杉田正幸.つくば市立中央図書館アルスでの図書館実習を経験して.みんなの図書館.No.252,p.38-43 (1998)
 2.杉田正幸.Windowsでインターネット.点字サイエンス.Vol.16,No.4,p.5-12 (1998)
 3.日本図書館協会.公共図書館主要ホームページ一覧.図書館雑誌.Vol.92,No.5,p.356 (1998)
 4.日本図書館協会.図書館リンク集.東京,日本図書館協会,(参照1999-02-10).
<URL:http://wwwsoc.nacsis.ac.jp/jla/link.htm>
 5.杉田正幸.杉田正幸ホームページ.つくば,筑波技術短期大学,(参照1999-02-10).
<URL:http://www.saturn.dti.ne.jp/~sugita/>
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 8.木塚泰弘ほか.視覚障害者情報処理技術(1984年)−(1998年).視覚障害.No.76,p.51-63 , No.82,p.52-61 , No.88,p.66-76 , No.94,p.49-65 , No.100,p.71-92 , No.106,p.60-77 , No.112,p.32-53 , No.118,p.35-58 , No.124,p.34-63 , No.130,p.34-67 , No.136,p.34-68 , No.142,p.31-69 , No.148,p.29-74 , No.154,p.32-64 (1985-1998)
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 12.石川准.EXTRA GR VEGAのマニュアルと辞書.静岡,静岡県立大学,(参照1999-02-10).
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 17.BIGLOBEのパソコン通信サービスであるPC−VANのソフトウェアラボ(J SLABO)のオンラインソフトライブラリー(OSL)#6の2599番に「PDFを.TXTに変換 PDF2TXT 1.2」として公開されている。
 18.中根雅文.インターネットと視覚障害者:国内外の利用の現状と課題.視覚障害.No.142,p.1-12 (1996)
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 20. 2.参照
 21.あさだたくや.日本語版Lynxホームページ.(参照1999-02-10)
<URL:http://www.nurs.or.jp/~asada/lynx/index.html>
 22.渡辺誠.[LOUK].静岡,静岡県立大学,(参照1999-02-10).
<URL:http://fuji.u-shizuoka-ken.ac.jp/~ishikawa/dmail.htm>
 23.VoiceNET(潟Vステムクリエイト)
 24.石川准.EXTRA GR VEGAのマニュアルと辞書.静岡,静岡県立大学,(参照1999-02-10).
<URL:http://fuji.u-shizuoka-ken.ac.jp/~ishikawa/devpgm.htm>
 25.BiglobeやAsahi Netなどでは、パソコン通信からテキストのみでWWWを表示するサービスを利用することができる。視覚障害者はMS−DOSの音声化ソフトでインターネットへのアクセスを利用できる。
 26.山梨大学.リンクスメール.山梨,山梨大学,(参照1999-02-10).
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 27.日本IBM.ホームページリーダー.東京,日本IBM,(参照1999-02-10).
<URL:http://www.ibm.co.jp/accessibility/soft/hpr.html>
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 29.横田陽.[VoiceExplorer98].大阪,大阪府立盲学校,(参照1999-02-10).
<URL:http://www.osf.sumiyoshi.osaka.jp/vips/>
 30.アメディア.ボイス・サーフィン.東京,アメディア,(参照1999-02-10).
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 31.日本IBM.バリアフリーの扉.東京,日本IBM,(参照1999-02-10).
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 33.ビレッジセンターHTML&SGML研究チーム.正しいHTML4.0リファレンス&作法+CSS1.東京,ビレッジセンター出版局 (1998) 287p
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<URL:http://www2d.biglobe.ne.jp/~tenyaku/JYOUHOU.HTM>
 36.日本IBM.てんやく広場へようこそ.東京,日本IBM,(参照1999-02-10).
<URL:http://www.ibm.co.jp/accessibility/hiroba/index.html>
 37.日本図書館協会障害者サービス委員会編.“終章 障害者サービスの将来”.図書館員選書12,障害者サービス.東京,日本図書館協会,1996, p.259-267.
 38.河村宏.視覚障害者のためのデジタル録音図書の標準化にむけて:DAISY国際評価試験始まる.図書館雑誌.Vol.91,No.2,p.105-107 (1997)
 39.河村宏.DAISYを軸にデジタル音声情報サービス構築を展望:IFLA盲人図書館専門家会議.図書館雑誌.Vol.91,No.12,p.998-999 (1997)
 40.福井哲也.ルポ・あなたも使えるDAISY.視覚障害.No.159,p.21-29 (1999)
 41.アメディア.ヨメール.東京,アメディア,(参照1999-02-10).
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 42.タウ技研.よみとも.東京,タウ技研,(参照1999-02-10)
<URL:http://www.tau.co.jp/soft-yomitomo.htm>
 43.中山玲子.視覚障害者として図書館で働く意義.みんなの図書館.No.242,p.30-35(1997)

    用語注

 1”Web OPAC: インターネット上に公開されたOPAC(利用者用検索機)
 2”GUI: Graphical User Interface、視覚に訴えた図の表示(アイコン)により操作を行うことができるが、視覚障害者が操作する場合使いづらい。
 3”DOS: コンピュータの基本的な管理を行うソフトの一種でMS−DOSのこと。
 4”スクリーンリーダー: パソコンの画面上の表示を読むソフト。
 5”キャラクタベース: 文字中心という意味。2”のGUIとは対照的。
 6”PDF: ADOBE(アドビ)社が開発した文書ファイルの形式。
 7”UNIX: 3”のDOSと同様にコンピュータの基本管理ソフトの一種。
 8”ブラウザ: 閲覧するソフト。
 9”イメージマップ: 表示された図の中に予め指定された場所(他のホームページなど)へ移ることができる。
 10”FRAME: 一つの画面を複数の画面に分割して表示する。
 11”プラグイン: ブラウザに機能を追加するソフトでブラウザを一体となって機能する。
 12”Waveファイル: Windowsなどで音声を記録する形式の一種。
 13”MIDIファイル: 12”と同様で、主に電子楽器を使う時に使われる。
 14”Java Script: ホームページの記述に使われるコンピュータ言語(HTML16”)の中に組み込んで使用する言語。
 15”URL: インターネット上の住所のようなもの。
 16”HTML: 文字だけでなく、画像、音声などを組み合わせて表現できる。
 17”ALTタグ: 画像を表示できない利用者のために画像の代わりに表示する文章を指示する。HTMLの機能の一種。
 18”DAISY: デイジーと読む。詳細は本誌98年11月号等参照。

 杉田正幸.(特集)電子化資料の導入を進めよう:視覚障害者の情報アクセス−電子メディアへのアクセスの現状と課題(公共図書館を中心に).みんなの図書館.図書館問題研究会.No.265, p.27-42 (1999)

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最終更新日:2004年7月30日