全盲男性が司書の辞令
大阪府立図書館の採用試験に合格/府教委

写真:全盲の司書、杉田さん
三日午前、大阪府教委で図書館司書の辞令を受け取った杉田さん

 大阪府立図書館の司書採用試験に全盲の男性が初めて合格し、三日午前、府教委で辞令を受け取った。埼玉県出身の杉田正幸さん(29)で、全盲者が公立図書館司書に採用された例は全国でも数少ないという。

 先天的に弱視で、中学生の時に失明。視覚障害者支援センターなどで働きながら、昨年三月に短大を卒業した。「本が好きで、図書館関係の公務員になるのが夢」と、 通信教育で司書資格を取って点字で試験に臨み、受験者四百九十人中合格者八人という約六十一倍の難関を突破した。

 府立中央図書館(東大阪市)への配属が決まった杉田さんは「得意なパソコンを生かして点字図書の普及などに取り組みたい。司書志望の障害者は多いので励みになる ような仕事をしたい」と意気込んでいる。 (読売新聞大阪夕刊、2000年4月3日、14頁)


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最終更新日:2004年7月30日