メーリングリストアーカイブ

メーリングリストアーカイブ [記事番号:17783]

[windows:17783] Re: BartPE用のヘルパープログラム類を公開しました。


　Kitoです。
　BartPEのプラグイン、Enable Soundで必要なサウンドドライバの集め方
を書きます。
　長文、そして技術的になります（涙）。
　興味のない人にはご迷惑をかけます。

　将来は自動収集してくれるヘルパープログラムが出現すると思いますが、
現時点では、まだそういう便利なツールは存在しないと思います。そのた
め手で集めなければなりません。
　インストールディスクを使う方法もあるのですが、XPの標準ドライバを
使っていると、そうしたインストールディスクがありません。
　そこでわたしは下記の方法で集めました。
　汎用性のある方法だと思います。

(1)「コントロールパネル」→「システム」→「デバイスマネージャー」→
「サウンド、ビデオ、およびゲームコントローラー」を見ます。
　そのツリーの下位項目に、（おそらく最上位に）、

Avance AC'97 Audio for Intel (R) Audio Controller

　などといった会社名を冠した長たらしい項目があるはずです。（実際の
項目名はPCごとに異なります）。サウンド、つまりマルチメディアコント
ローラーです。
　このプロパティを開き、「ドライバ」タブから「ドライバの詳細」ボタ
ンを使い、ドライバファイルの一覧を表示させます。
　その一覧に表示されているファイルが、すべて必要です。Enable Sound
の各サブディレクトリへ、ファイルをコピーしてください。System32にあ
るものはSys32へ、System32\Driversにあるものは、driversディレクトリ
へコピーします。
　しかし、これではまだ足りません。「ドライバ更新」に必要なINFファイ
ルがここには表示されていません。

　そこでレジストリエディッタを起動し、次の項目を開きます。

HKEY_LOCAL_MACHINE\SYSTEM\CurrentControlSet\Control\Class\{4D36E96C
-E325-11CE-BFC1-08002BE10318}

　下位に0000から0020前後まで、キーが並んでいるはずです。
　このキー番号は固定ではありません。キーの内容をひとつずつ根気よく
確認していってください。
　それぞれのキーでDriverDescという名前の部分を見ます。
　そこの値が、前述のデバイスドライバページにあった長たらしい項目名
と同じ文字列になっているものが存在するはずです。つまり、

Avance AC'97 Audio for Intel (R) Audio Controller

　のような文字列です。（実際の文字列はPCごとに異なります。）
　見つかれば、それが探しているキーです。

　そこにInfPathという名前の項目があります。値として、xxxx.infという
ファイル名が書かれているはずです。それが「ドライバ更新」に必要なフ
ァイルです。現物は、Windowsディレクトリ下のINFディレクトリにありま
すから、ファイルをEnable SoundのINFサブディレクトリにコピーしてくだ
さい。WindowsのINFディレクトリは、隠しフォルダになっています。
　これでだいたいドライバ類が収集できたのですが、残念ながら、多くの
場合、まだ完全ではありません。
　今度はxxxx.infファイルの内容を調べます。これはテキストファイルな
ので、簡単に中を読めます。（元ファイルを間違って改変してしまうとま
ずいので、Enable_Sound\INFにコピーしたファイルのほうを開いてくださ
い。）
　そこから、xxxx.infが参照している別のinfファイルをリストアップし、
それらを集めます。エディッタの検索機能を使い、「.inf」を探せばいい
でしょう。（Windows\INFディレクトリに存在していなかったり、行頭にセ
ミコロンがあってコメントアウトされているファイルは不要です。）
　それでおそらく完全になると思います。
　（サウンドチップによっては、参照先のもう一段先のINFも集めなければ
ならないという例があるかもしれません。あったとしても、そういう例は
かなり特殊な例じゃないかと思っています）

　もうひとつ、レジストリで見ておかなければならない箇所があります。
　それは、上と同じキー下の、MatchingDveiceIdという項目です。

pci\ven_8086&dev_2445&subsys_0a251019

　などといった意味不明の文字列が値として入っているはずです。（PCご
とに実際の文字列は異なります。）
　これは、PCがそのハードウェアを識別するために使うIDです。
　PE起動時にドライバを自動更新して、サウンドを機能させるには、この
IDが必要です。

　「ドライバ自動更新」プラグインに、autorun_Deviece.cmdというファイ
ルが付属します。その内容をエディッタで見ると、次のような２行が書か
れています。

devcon update %SystemRoot%\inf\NLDS1V00.INF "PCI\VEN_1073&DEV_0010&
SUBSYS_804E104D&REV_02"

exit

　この1行目の、devconの引数を、自分のサウンドデバイスにあわして書き
換えなければなりません。
　最初のNLDS1V00.INFのところを、上で調べたxxxx.infに。
　次の２重引用符で囲まれた部分を、MatchingDveiceIdで調べたIDに書き
換えるわけです。
　意味は、xxxxx.infに書かれている手順に従い、このIDのデバイスを「
Update（更新）」しろと、devcon.exeに命じています。
　この更新を行うことにより、PE起動時に自動的にサウンドが機能するよ
うになります。
　ドライバ自動更新プラグインに付属するドキュメントでは、[HKLM\
SYSTEM\ControlSet001\Enum\]から調べるように書かれていますが、たぶん、
MatchingDveiceIdで大丈夫だと思います。大丈夫ならこちらのほうが簡単
でしょう。
　（devcon.exeはマイクロソフトからとってこなければなりません。URLは
EnableSoundの付属ドキュメントに書かれているはずです。）

　もう一点、収集コピーしたINFファイルの、CopyFilesとDelFiles行につ
いて、すべてセミコロンを前置し、コメントアウトしておくのを忘れない
でください。
　詳細は、Enable Soundに含まれるドキュメントに説明があります。


　以上です。
　作業量が多く、根気がいる作業です。
　ゆっくりやっていただけると、嬉しいです。
　これを乗り切れば90％まで成功しています。


                                 2004年2月23日(月)    Kazuhiro Kito
                                              <k-kito@kazusoft.com>
                                         <http://www.kazusoft.com/>

From: "Kazuhiro Kito" <zhiro@hotmail.com>
To: <windows@sl.sakura.ne.jp>
Subject: [windows:17783] Re: BartPE用のヘルパープログラム
	類を公開しました。
Date: Mon, 23 Feb 2004 04:51:00 +0900
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[windows:17783] Re: BartPE用のヘルパープログラム 類を公開しました。

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